今年の夏も例年通りニュージェネレーションシリーズが放送する。その名も「ウルトラマンブレーザー」
【メインキャスト集結!!】新番組『ウルトラマンブレーザー』プレミア発表会 - YouTube
代わり映えしないスタッフ*1、ショボいセットとアングル、ダサい変身アイテム、後藤デザインの醜悪なデザインのウルトラマン、それに不釣合いなそこそこかっこいい主題歌。あまりにも例年通りすぎてもはや安心感すら覚える。
正直期待できる要素などひとつもないが、ニュージェネレーションガイアを回避できただけでも御の字だろう。
しかしプレミア発表会を見ると「ブレーザー」の力の入りようは「Z」以上だ。個人的にZは苦手な作品ではあるが間違いなくニュージェネの中では「一番マシ」な出来の作品であり後続のニュージェネが超えるべき壁としては申し分ないだろう。
まず一つ目に思った事は隊員の数が多い事だ。5人の防衛チームなんてむしろ少ない方なのだが、ニュージェネ基準では多いと思う。「Z」のストレイジはあまりにも少数精鋭(笑)な上に現場に出て戦えるメンバーがハルキとヨウコの二人しかいない。「トリガー」「デッカー」のガッツセレクトも現場で行動するのは基本的に主役級の三人だけだ。野外で動ける役者の数をそれなりに揃えただけでもかなり力を入れていると思える。
防衛メカもナースデッセイやキングジョーSCのような過去作の人気怪獣を模したものではなくアースガロン*2というオリジナルメカを出してきた。
田口がコクピット描写に力を入れたと強調していたので「デッカー」のひどいコクピット描写になにか思うところがあったのだろう。
そして新規怪獣の数も多い。
だいたい8体くらいだろうか?再登場にはデマーガ、ガラモン、ガヴァドンがいるが新規造形はガヴァドンだろうか?二匹目が存在しえない怪獣なのでどうして再登場できるのかは不明だが雑にギエロン星獣を出すシリーズなので考えたら負けなのだろう。
円谷が以前より儲かっているというのは本当なのかもしれない。
で、ここまでの発表を見て思ったことなのだが…
トリガーとデッカーは“捨て企画”だったって………コト!?
「作品」としてのティガとダイナの力をお借りし二年間貯金し、三年目の本命たるブレーザーに全てを賭ける気なのだろう。
田口がコクピット描写をやたら強調したのも頷ける。トリガーとデッカーのコクピット描写を思い出して欲しい。
トリガー時の遠隔操作は確かに最悪だった。 しかしデッカー時のように身体を固定してないからどこにもGを逃がせないコクピットなのはやばいし、まともに新造出来ないのを「乗り心地は最悪です!」というギャグで誤魔化す不誠実さがあった。
だがギャグで誤魔化すくらいには制作陣もフラストレーションが溜まっていたのだろう。
なので「二年間我慢してくれ!その代わり三年目は新しい事をやれるんだ…!」という気持ちで頑張っていたのだろう。
トリガー・デッカーを見ていればわかるが造り手はそこまで平成三部作が好きではないのが伝わってくる。再登場怪獣もネオフロンティア怪獣は最低限で基本的に昭和の人気怪獣である。*3
トリガーの元ネタである「ウルトラマンティガ」は初代ウルトラマン以上にバラエティに富んだ作風でありおなじみの古代怪獣や宇宙怪獣はもちろん、過去作にはない珍しい目的を持った宇宙人やおとぎ話の怪物、日本の妖怪、鬼など様々なキャラクターが登場する。縮小再生産を覚悟でシリーズの存続を最優先するニュージェネとはすこぶる相性が悪く「何をもってティガオマージュなのか」という問題が出てくる。
そこで本編からは巨大戦艦、メインの敵として劇場版ティガの闇の巨人という要素を引き継ぎ他はそのまま「いつものニュージェネ」として制作された。
デッカーではティガファンから評価の低い劇場版ティガをベースにした事を反省したのかダイナTV本編から要素を拾ってきただけではなくウルトラマンダイナ本人ともガッツリ絡めたが、結局「いつものニュージェネ」だった。
個人的にはスフィアがダイナ版と同一個体と確定しダイナもデッカーの物語に深く絡んでしまったことから別物と割り切ることができるトリガーの方がまだ耐えられる作品だった。
とにかく地獄のような二年間だったのだが全てはブレーザーのために制作陣も我慢していたんだなと思うと少しくらいはこの二作を許してあげたいな…と
思いません。
特にデッカーは絶対に許さんからな。
われらのダイナを「スフィアを皆殺しに出来ずバズド星を守れなかったくせに先輩風を吹かせる間抜け」に改悪し、そのケツをデッカーと新生ガッツセレクトに拭かせる最悪のストーリーをどうして許すことが出来るのか。
今年のウルトラマンがニュージェネレーションガイアにならなくて本当に良かったと心から思う。